新ドイツワイン物語

New German wine story

Vol.4 German Wine Selection2017レビュー「選ばれたワインのPR活動報告」

by 松村由美子 (Wines of Germany Japan Advisor )

2017年2月に選ばれたGerman Wine Selectionについて、‘選ばれたワインはその後どうなったのか’その登場場面をお届けします。引き続き2018年もセレクションを行う予定です。

「German Wine Selection2017」概要

現在のドイツワインのスタイルを日本市場へ伝え広めることを目的とし、公募したワインを5名のテイスターがブラインドで試飲し、トップ15を選出。年間を通じて‘モダンドイツワイン’好見本として披露するPR活動。
エントリーは2カテゴリー。①国内流通品:輸入元より99品 ②未輸入品:ドイツより59品がエントリー。
テイスター:大橋健一氏(マスターオブワイン)、森上久生氏(ASI国際ソムリエ)、葉山孝太郎氏(ワインライター)、田中克幸氏(ワインジャーナリスト)高森修氏(メートル・ド・テール、ソムリエ)

ワインの詳細な説明と輸入元を掲載したリーフレット作成概要

5名のテイスターの試飲コメントをリライトし、①キャッチコピー ②味わい ③合う料理 ④飲みたい場面 を掲載。料飲店や小売店、消費者向けのPOPやセールストークに使える内容としました。

「今飲むべきドイツワイン」とは? その背景にあるのは「地球温暖化と料理嗜好の変化」

冷涼なドイツはブドウがじっくりと成熟。その間に多くのアロマ成分が形成され他国よりもニュアンス深い味わいになっていきます。‘透明感のある果実味、伸びやかな酸とミネラル感、粘らず重たくならない’のがモダン・ドイツワインの最大の特徴と言えるでしょう。
甘口主流だったドイツワインは現在は高品質な辛口が主流。その背景の一つに地球温暖化の影響があります。以前よりブドウが完熟しやすくなり昔のように完熟前の高すぎる酸をカバーする為に糖を残す必要性が減りました。また料理のライト化、ヘルシー志向に伴い、造り手の目指すワインもエレガント志向に。幅広い個性を持ち様々な食事にあわせやすいワイン、と世界で好評です。

5月 「WINE TOKYO出展」業界向け  来場者1759人

プロ向けワイン展示会Wine Tokyo(流通センター)(グローバル主催)に出展。選ばれたワイン全品を出品。(国内流通品15品、未輸入品15品)試飲した人へリーフレットとワインリストを配布。特に料飲店の反応が良く、「アルザスほどどっしりしなくてキレイな味わい、ニューワールドより品と深みがある。イタリアはやや飽きてきたから面白いね、ドイツ」このスタイルのワインの輸入元が増えることを希望されていました。

セミナーも行いプロの方へのドイツワインの変化を伝えました。講師は5月にドイツにて研修に参加した高森修氏。

10月5日「 WINE KANSAI出展」業界向け 来場者1,079人

同上の大阪開催へも出展。(天満橋OMMビル)料飲店、小売店とも東京同様にドイツワインを新鮮!と言って好評でした。料飲店は、自分の店の料理にどの品種が合うかをじっくりと確かめていきました。小売店はカッツやリープフラウミルヒのイメージが一掃された様子。
特にバーデンのシュペートブルグンダー2010(シュナイダー)は「ブルゴーニュに負けてない!」とおかわりにくる人もいました。

7月 東京カレンダーとタイアップ「German wine Weaks 」紙・Web1ケ月間掲載,

6月30日から1か月間行う小売店・料飲店向け販促キャンペーンを、消費者へ告知をする目的で東京カレンダーとタイアップ。食とトレンドに敏感な読者へ「センスや価値観が表れるワイン選びにおいて、手堅いセレクトとなるのが、実はドイツワイン、なぜなら」というテーマ東京カレンダー編集長と“音楽界のグルメ番長”こと 小宮山雄飛氏と対談形式で東京・青山のモダン中華「礼華青鸞居(ライカセイランキョ」で撮影。店を選ぶ主導権を握る男性に向けて、デートや接待で使えるドイツワインの魅力をレクチャー。対談中の感想は「斬新な切り口で、価格もお手頃。どれも美味しい。変化球!」。国内流通品で在庫のある13種と、料理4品にあわせて4種のワインが掲載となりました。

リザルト:12,000PV
https://tokyo-calendar.jp/article/10001

9月10月11月 京都「芽生会」日本料理とドイツワインのペアリングセミナー

「芽生会」は老舗の日本料理の若手料理人の会。モダンドイツの象徴的35歳以下の生産者グループ「ジェネレーションリースリング」。双方とも「伝統と革新」を重んじた造り手同志のコラボレーションとして全3回の企画。ゲスト講師にはソムリエ界の大御所、中堅、若手のソムリエを迎え、「ドイツワインの概要、今と昔、他国にない魅力」を解説。各会違ったテーマのワインと献立で、日本料理とドイツワインの‘寄り添い具合’を体験頂きました。「食材や料理を引立てる。まるく果実の甘味を感じる辛口がみりん等の味わいに合う。かつおだしは相性が難しい。レンベルガー(赤)が幅広く合う」など詳細な感想と「日本料理にドイツワインはとても相性が良い」とお墨付きを頂きました。 ワインは各回テーマにあわせて6種を選びました
・場所、テーマ、参加人数、講師は以下の通り

第1回 萬重 「新ドイツワイン」17名 定兼 弘氏(ホテル・ニューオータニ大阪)

第2回 菊水 「辛口白ワイン」 17名 岡 昌治氏(リーガロイヤルホテル)

第3回 辰巳屋「赤ワイン」   19名 岩田 渉 (ワインバー Cave de K京都)

2017年11月 ハースト婦人画報社主催「Beauty Festival」出展 入場者数5500人 7品のリーフレット作成

‘スマイルリースリング’がテーマ。国内流通品より選ばれたものに次点であった1種類と、1未輸入の1種類で7種類のリースリングを出品。リーフレットには「社名、購入場所、合う料理、飲みたい場面」を掲載。美意識の高い20代~50代の読者達が来場し、「新鮮!飲みやすくておいしい!」と行列ができるほど好評でした。

2017年12月 販促のヒント「中華とドイツワインのペアリングセミナー」プレス・インポーター向け

レストラン市場のワイン導入率に着目し、今後ワインを売り込むならどこが魅力的か?それはずばり中華。東京の都内の中華料理店でのワイン取扱い比率は18%、フレンチ81%、イタリアン77%、和食28%。軒数は実は中華は7900軒とフレンチ、イタリアンを越えている。導入しない理由は‘ペアリング情報が少ない’ということもあり、売り込み時のヒントになるべくペアリングを体験してもらいました。講師は六本木虎峰の山下公博ソムリエ。ドイツでも研修後、日ごろからペアリングを実践している。‘スパイシーxアロマティックテーマ。中華の人気メニューを6つのスパイスに分類。それぞれに6種類のドイツワインを合わせました。
油が根幹でそれに旨み・辛味・甘味が加わる中華に合うワインは、油を流すキレのある酸味、辛味を和らげる果実味、甘み味付けの濃さに対応するボリュームが必要、まさにドイツがそれだ、と山下氏の提案にプレス、インポーターともに新たな発見と販促のヒントを持ち帰っていただきました。

第1部プレス向け 15名

第2部インポーター向け15名 (‘今のスタイル’のドイツワインの輸入販売に関心の強いインポーターを優先)

インポーター目線での所感

このセレクションの面白い所は「未輸入品」も別枠で参加している点です。「日本市場に合う味わいかどうかを日本人に選んでほしい」と、ドイツから生産者がボトルを送ってくるのです。そして審査員の専門範囲をバラバラに分けています。酒販店、トップレストランのソムリエ、教育者、プロ向けライター、消費者向けライター。つまりインポーターにとっての販路を網羅した目線で審査をしています。審査基準は日本市場の現状より先を行き過ぎても、時代遅れでもいけません。インポーターの競合が増え続ける中、食の健康嗜好や消費層の世代の変化に合わせて‘時流にのった’ワインをラインナップにどう採り入れるか?その大きなヒントを示しているのがこの「未輸入品」です。また「国内流通品」のセレクトワインを試し、値付けやスタイルの市場調査をすることも今後の商品開発に大いに役立つと思います。
*未輸入品の生産者へのインポーターからの直接コンタクトは歓迎です(連絡先をお尋ねください)
*2018年セレクション応募詳細は1月下旬予定です

メディア掲載

一例。専門誌を中心に、続々とレポートが掲載されています。